【2026年7月時点の情報です】 記載の締切・予算状況は変更される場合があります。申請をご検討の際は、必ず各自治体・実施機関の公式サイトで最新情報をご確認ください。
兵庫県南部エリア(神戸市・姫路市・西宮市など)には、地域の産業特性を背景にした実効性の高いDX・AI導入補助金があります。特に姫路市の制度は、補助率75%というかなり手厚い内容になっています。
この記事では、兵庫県南部の主要な自治体・実施機関のDX・AI関連支援制度を整理します。対象となるかどうかは事業内容や時期によって変わるため、あくまで検討の入り口としてご覧ください。
兵庫県南部エリアの補助金 状況一覧(2026年7月時点)
| 制度名(実施機関) | 状況 | 補助上限額・補助率 |
|---|---|---|
| 中小企業DX推進支援補助制度・システム導入事業(神戸市) | 公募中(〜8月7日) | 100万円/250万円、補助率1/2 |
| 中小企業DX推進支援補助制度・DX人材育成事業(神戸市) | 公募中(〜2027年1月29日) | 30万円、補助率1/2 |
| 産業デジタル化活用促進補助金(姫路市) | 公募中(〜8月31日、先着順) | 従業員数×15万円(最大300万円)、補助率3/4 |
| GX・DX促進設備導入推進事業(ひょうご産業活性化センター) | 実施中(補助金ではなく割賦販売制度) | 500万円〜2億円(貸与額) |
| AI導入支援事業補助金(西宮市) | 公募中(〜12月15日) | 20万円 |
| 省力化・生産性向上設備導入支援補助金(西宮市) | 公募中(〜12月15日) | 200万円 |
| 医療・介護施設等DX推進補助金(西宮市) | 今期は募集終了(6月30日締切) | 20万円 |
| チャレンジ・スタートアップ補助金(明石市) | 今期は募集終了(6月30日締切) | 要確認 |
神戸市:中小企業DX推進支援補助制度
神戸市内に事業所を持ち、市の指定する事前相談窓口を利用した企業を対象とする補助制度です。「システム導入」と「DX人材育成」の2つの事業があります。
① システム導入事業(〜8月7日締切)
企業の課題解決につながるDXシステム・サービスの導入やデジタル環境整備(神戸市内の事業所での利用が前提)を支援します。
| 申請枠 | 補助上限額 | 補助率 | 主な条件 |
|---|---|---|---|
| 通常枠 | 100万円 | 1/2以内 | 「神戸市中小企業DXお助け隊事業」の伴走型支援(無料)を事前に複数回受けていること |
| DXモデル事業枠(最大2件) | 250万円 | 1/2以内 | 先進性・独自性があり、市内他社への横展開(セミナー登壇等)に協力できること |
公募期間は2026年6月1日〜8月7日17:00まで。申請は神戸市のオンライン申請システム「e-KOBE」を通じて行います。
② DX人材育成事業(〜2027年1月29日締切)
DXの推進に必要な知識・技能の習得を目的に、経営者・役員・従業員が外部研修等を受講する経費を支援する、比較的新しい事業です。
- 補助率:対象経費の1/2以内
- 補助上限額:30万円
- 主な要件:受講時間が1人あたり合計6時間以上(休憩時間を除く)であること、事前に「神戸市中小企業DXお助け隊事業」の面談(ヒアリング)を受けていること
公募期間は2026年6月1日〜2027年1月29日17:00までです。システム導入事業と組み合わせることで、「まず人材育成、次にシステム導入」という進め方がしやすい設計になっています。
姫路市:産業デジタル化活用促進補助金(補助率75%の大型案件)
播磨エリアの中核・姫路市(姫路商工会議所が実施主体)では、市内中小企業の生産性向上を後押しする、補助率の高いデジタル・AI補助金が公募されています。
- 補助上限額:従業員数×15万円(最大300万円)
- 補助率:4分の3(75%)
- 予算規模:先着順で約8億円の大規模枠
- 対象経費:AIツール導入費用、デジタル機器(パソコン、サーバー、機械装置等)購入費
補助率75%で、パソコンなどの周辺ハードウェアまで対象に含まれるのは全国的にも珍しいケースです。予算が先着順で消化されていく形式のため、対象となりそうな投資を検討中の姫路市内の事業者は、早めの確認をおすすめします。
- 申請期間:2026年6月11日0:00〜8月31日24:00
- 申請方法:公式ホームページからのオンライン申請のみ
注意: 原則として、事前に登録された「登録業者名簿」に掲載されている事業者からの購入・調達が条件になっています。ベンダー選定の際に、対象になるかどうかを事前に確認してください。
ひょうご産業活性化センター:GX・DX促進設備導入推進事業(割賦販売スキーム)
兵庫県内の中小企業向けに、ひょうご産業活性化センターが実施している制度です。「返還不要の補助金」ではなく、まとまった設備投資費用を長期分割払いにできる「割賦販売」の仕組みである点に注意してください。
- 対象事業者:従業員数が製造業300人以下、卸売・サービス業100人以下、小売業50人以下の兵庫県内中小企業
- 対象設備:新品の脱炭素設備(GX)、またはデジタル化に伴う生産性向上設備(DX:生産管理システム、CAD/CAM等)
- 契約(貸与)額:500万円以上、2億円以下(税込)
- 返済期間:3年以上10年以内
- 金利にあたる割賦損料率:返済期間3〜7年で1.50%〜2.50%、8〜10年で1.75%〜2.75%(企業評価により変動)
- 保証:保証協会の保証料は不要。原則として第三者保証も不要(代表者の個人保証のみ)
補助金と違って自己負担額は変わりませんが、初期投資の負担を金融機関の融資枠とは別に分散できる点はメリットです。まとまった投資を検討している場合の選択肢の一つとして知っておくとよいでしょう。
西宮市:AI導入支援・省力化設備導入支援補助金
西宮市でも、AI活用や省力化投資を支援する制度が複数動いています。
- AI導入支援事業補助金:AI技術を活用した生産性向上、バックオフィス業務の自動化等を支援。補助上限額20万円
- 省力化・生産性向上設備導入支援補助金:ロボット・IoT・業務システム(RPA等含む)の導入費用を支援。補助上限額200万円
いずれも公募期間は2026年5月1日〜12月15日です。なお、「西宮市医療機関等及び介護施設等DX推進補助金」(上限20万円)は2026年6月30日をもって受付を終了しています。
明石市:チャレンジ・スタートアップ補助金(今期は募集終了)
明石市内の新規ビジネスを支援する本補助金は、2026年6月30日をもって今期の募集を締め切っています。来年度以降の公募再開に向けて、情報だけ押さえておくとよいでしょう。
神戸市の例に見る「人材育成→システム導入」の進め方
神戸市の制度は、システム導入事業とDX人材育成事業のどちらも「神戸市中小企業DXお助け隊事業」の事前相談・面談が条件になっている点が特徴です。つまり、まず無料の伴走支援を受けながら、
- ステップ1:DXお助け隊事業の面談を受け、自社の課題を整理する
- ステップ2:DX人材育成事業を使い、経営者・従業員が外部研修を受講する(1人あたり6時間以上)
- ステップ3:システム導入事業を使い、実際のツール・システムを導入する(8月7日締切)
という流れが設計しやすくなっています。姫路市のように補助率の高い制度を軸にする場合も、「まず自社の課題整理・人材育成を済ませてから、ツール選定・導入に進む」という順序自体は変わりません。当社の「生成AI導入前研修」「生成AI業務改善サービス」も、この考え方に沿った進め方をしています。
申請で気をつけたいポイント
- 交付決定前の発注・契約はNG:西宮市・姫路市などの制度でも、交付決定後の着手が原則です
- 事前相談・面談が必須の制度が多い:神戸市の2事業はいずれも「DXお助け隊事業」の利用が前提です。早めに相談窓口へ連絡しましょう
- 登録事業者からの調達が条件になる場合がある:姫路市のように、登録業者名簿からの調達が条件の制度もあります
- 要件・締切は必ず一次情報で確認する:本記事の情報は2026年7月時点のものであり、年度が変われば内容も変わります
まとめ
- 神戸市には「システム導入」「DX人材育成」の2事業があり、いずれも事前相談が条件
- 姫路市は補助率75%・最大300万円という、兵庫県南部でも特に手厚い制度(先着順のため早めの検討がおすすめ)
- 西宮市にはAI導入・省力化設備の2つの補助金があり、通年に近い形で公募中
- ひょうご産業活性化センターの制度は補助金ではなく割賦販売(分割払い)である点に注意
- いずれも対象となるかどうかは事業内容・時期次第。申請前に必ず各自治体・実施機関の公式情報を確認する
「自社の所在地で使える制度はどれか」「人材育成とシステム導入をどう組み合わせればいいか」を含めて整理したい方は、お気軽にご相談ください。
ご注意: 当事務所がご提供するのは、事業計画の考え方の整理・アドバイス・書類作成の支援です。申請書類の作成や提出を代行するものではありません。官公署に提出する書類の作成を代理で行うことは行政書士等の専門資格者の業務であり、当事務所が代行することはできません。あくまで事業者様ご自身が作成・申請の主体となり、当事務所はその伴走者として関わります。